年々、夏の暑さが厳しくなってきています。
初夏から猛暑日が観測され、真夏には40度を超える地域も珍しくありません。
こうなると、夏野菜の生育に深刻な影響がでてきます。
プロの農家でさえ苦戦するのですから、素人の家庭菜園ではお手上げになりますよね。
そこで、真夏の家庭菜園でおすすめしたいのは、エンサイです。
水と肥料さえきちんと与えれば、炎天下でも元気に育ち続け、病虫害にも強いです。
しかも、秋まで収穫が続くという優秀で経済的な野菜です。
今回は暑さに強い、ほったらかしでも育つエンサイのプランター栽培を紹介します。
暑さに負けないエンサイ栽培

エンサイってどんな野菜?
エンサイは東南アジアなどの熱帯地域で広く食べられている葉物野菜です。
葉野菜としてはメジャーではありませんが、高温多湿の気候に強く、夏の過酷な条件でもよく育つ、夏の救世主とも言える野菜です。
シャキシャキとした食感でくせのない味わいなので、炒め物、あえ物によく合います。
エンサイ栽培に向いている時期
エンサイは高温を好むため、種まきは気温が20度以上になってからで、最適は25度から30度です。
気温が30度を超えても生育は順調で、どんどん側芽を出して株も増えていきます。
直射日光が当たる場所でも元気に育ちます。
乾燥に弱く、水辺のある環境を好むために頻繁に水をやる必要があります。
特にコンテナ栽培の場合は朝と夕方に、たっぷりと水を与えましょう。
エンサイの種まき
エンサイのタネは硬いので、タネまきの前に水に浸しておいてからまくと良いでしょう。
タネまき後、約1センチの土をかけて軽く鎮圧し、水をやります。
発芽するまでは日陰において土を乾かさないように注意します。

エンサイの定植
深さ30センチのビニールポットにエンサイを定植しました。
エンサイ栽培で使う用土は、市販の培養土を利用すればすぐに植えつけができて便利ですが、今回はネギ栽培で使った土を用いました。
土をネギ→葉野菜の順で栽培したら連作障害が起きにくいです。
ビニールポットの底には、水はけを良くするために鉢底石などを敷くとよいでしょう。

定植する1週間前に石灰を混ぜ込んでおきました。
元肥を入れて、株間にも追肥をしておきます。
写真は定植して2週間後の様子です。
脇芽も出始めています。
エンサイの収穫
つる先から20~30cmまでの柔らかい茎葉を切り取って収穫します。
切り取った部分の下の葉からも脇芽が発生して、ひと夏中、何度も収穫できます。

暑さに負けないエンサイ栽培!メリットと注意点
挿し木で増やせる
種からだけでなく挿し芽(挿し木)からでも簡単に増やせます。
種をまいてから収穫までは約2か月ですが、挿し木や挿し穂ならもっと手軽に栽培できます。
収穫したエンサイの葉っぱの先端や、茎などを水につけたら4,5日で発根します。
どんどん増やせて、とても経済的な野菜です。
※気温が25度以上でないと、うまく発根しないときがあります。

猛暑に強い
35度超えでもグングン成長します。
収穫期間が長い
一度植えると秋まで楽しめます。
病害虫に強い
無農薬でも大きな被害はありません。
再生力が高い
切ってもどんどん生えてきます。
注意点
① コンテナ栽培やポット栽培では特に水分管理が重要ですので、水切れに注意します。
朝と夕方のの水やりを忘れずにやることで、乾燥を防ぎましょう。
②肥料切れさせないように、2週間ごとに追肥をします。
まとめ
猛暑が年々厳しくなる中、家庭菜園での夏野菜の栽培は難易度が上がっています。
そんな中でもエンサイは、暑さに強く、栽培が簡単で、何度も収穫できる経済的な夏野菜です。
水と肥料さえしっかり与えれば、ほぼ手間いらずで楽しめるのも魅力です。
夏の野菜は高くて、家庭菜園で節約したいと思っている方にもエンサイはおすすめしたい野菜です。
今年の夏、エンサイ栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。